かなり面白くなる要素を持っているのだが、活かしきれていないのが残念な作品。
本当にこの男が犯人?という一番の見せ場がどうにも盛り上がらない。
結局銃を突きつけ脅しだけで自白させるラストは、力技で面白みがない。もっと証拠などを積み重ね追い詰めるシーケンスが欲しかったし、力技ならサミュエル・L・ジャクソンの「4デイズ」ぐらいエグくやってほしかった。
トラウマとなって記憶が曖昧なドイツ兵の暴行について、この記憶のどんでん返しで終わるかなと思ったら、これはストレートに何もなし。
いくらでも物語を作れるのにもったいない。
実はレイプするふりをして逃がしてくれたとか、家族を殺したのは逆上した自分だったとか、男の奥さんが妹だったとか・・・・
そして個人的に一番ガッカリが、夫が罪を犯して男がいなくなって終わりって落ち。確かにこの先一生その罪を背負って生きていくという重さはあるのだが、ナチスの男には退場だけでは甘すぎる。
自白させ開放し、その後家族ぐるみでのお付き合いを続ける。毎日男と顔を合わせ、毎日罪を思い出させ、家族にばれることに怯え生き続けさせるほうが復讐と言えるのではないだろうか。
見どころは期せずして顔を合わせたエイリアン繫がり二人の主婦トークか・・・