さわら

ミナリのさわらのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
2.5
異国の地、つまり与えられた環境でしっかり根を張り逞しく生きる様をセリ(韓国名「ミナリ」)に込めるのはいいが、「子供世代の幸せのために、親の世代が懸命に生きるという意味」というチラシ裏の文言にはとうてい首肯できない。だいぶ毒親だと思うぞ。

ずっと大した事件も起こさずに丁寧に積み上げる展開と言語すら超えたコミュニケーションに感心しつつも、唐突なあのラストはなんなのか。「いろいろあったけど、よかったよかった」じゃなかろう。
巷ではこれがアカデミー賞最有力と言われているらしいが、それは昨年の『パラサイト 半地下の家族』にだいぶ毒されてる気がするので目を覚ませよと強く申し上げたい。