この作品は、本当によくできている。よくできすぎていて、同じような経験をした人は、注意して鑑賞してほしいと思う。
夫からの壮絶なDVを受けていた主人公。DVシーンはそれなりに少しだったけど、結構衝撃がある。そこから逃げ出し、病院にも警察にも行ったようだが、行政からの援助は少しだけ。実際にそう。接近禁止命令に従うようなら、DVなんてしないし。結局ホテル暮らしで、そのお金を払うのにも苦労するし、公共住宅は気の遠くなるくらいの順番待ち。その上、毎週末DV夫に面会交流させるために、子供を連れて会わないといけない。本当にフラッシュバックは恐ろしい。経験してないとわからないだろう。だから平気でこんな夫にも、面会交流権が認められる。この福祉の為に。家さえあれば。主人公は周りの人の助けを借りて、家を建て始める。
最後は本当に可哀想だったけど、色んな問題を提起してると思う。子供の福祉。目の前で喧嘩してるのも虐待ですよ。それなのに下の子は、目の前で母親が暴力を振るわれてるのを見てるのに、面会交流は必要ですか？と言いたい。DVは犯罪じゃないと思っている人もまだまだいるし。昔よりはまだマシになってきてるけど、この作品はもっと多くの人に見てもらいたいと思った。
