ルビー婆さん

ファーザーのルビー婆さんのネタバレレビュー・内容・結末

ファーザー(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

アンソニー・ホプキンス、名演技。
『世界最速のインディアン』でもそうだったけど、おじいさんの役がいい。『羊たちの沈黙』の頃の印象とはギャップがすごい。
偶然か、同じ名前のアンソニー役を演じている。

娘役アンは、『ザ・クラウン』のエリザベス女王役のオリヴィア・コールマン。

混沌とした毎日。
認知症になるとこんなふうに見えてくるのかもしれない。
時間の感覚がなくなる。過去か今なのか?
前後がわからなくなる。
そういった記憶の混乱をうまく映像化している。

“ママを呼んで
すべての葉を失っていくようだ
もう身を横たえる場所も分からない
だが、腕時計が手首にあるのは分かっている”

このシーンは悲しくて辛い。
混沌とした中で何が正しいのかわからなくなる怖さ。
母親に助けを呼びたくなるのもわかる。

娘の立場からもせつない。
自分が忘れられていくショック。
コップが割れたシーンも悲しみが伝わってくるシーン。

自分もそんな日は来てほしくないけど…