このレビューはネタバレを含みます
かすみと大野の掛け合いはテンポがよく、ところどころクスッとできるところがあって良かった。
だけど、まずストーリーが至ってシンプルで結末も想像通りだったし、心が揺り動かされるということはなかった。
「普通とはなにか?」の疑問が映画のなかでたくさん出てくるし、他の方が書いたレビューにもそれについての提言が見受けられるけど、
映画自体は「普通とは」に関してあまり深く考察されていないのが、勿体ない。
人が生きる上で、すごく大事なシリアスなテーマだと思うのに。
それに、大野が相手の話につっかかる癖(違和感をもった言葉に対して、王蟲返しに尋ねる癖)のことを、
かすみは「普通じゃない」と指摘するけど、
かすみのセリフの内容の一貫性のなさや、軽薄さに対して疑問をもつのは当たり前で…
と思ってしまう。
それを「普通じゃない」と一蹴する香住、素直に受け入れて、なぜだか言われるがまま恋愛に挑戦する大野…
うーん。。ここまでのシーンで疑問をいくつか持ってしまい、それからは物語に入れ込めなかった。
カラオケで香住が歌うPUFFY。ワンコーラス全部歌うのは、どんな意味が?
そしてツッコミどころが多い、戸川みなことの食事〜帰り道のシーン。
帰り道で、途中、香住が大野と戸川の邪魔をするため「キャー!」と叫ぶけど、
そのあとすぐにくすくす笑いだす2人。
いやいや、女性の悲鳴が聞こえたら、まずなんだろう?と疑問を持つか、心配するか、怖がる だろう…
宮本さんと香住がラブホテル行くシーンも、なんで早速ラブホテル着いてるの?まず嫌がったり、入り口で わたし未成年ですよ とか言うくだりがあるだろうと。
そしてラブホテルの出たところで、宮本は大野と戸川に見つかるが、なんで戸川は大野の手を引いてホテル行くの?
なんだか、そういう違和感がところどころに、めちゃくちゃある映画だった。
物語の本筋と関係のないところで、「なんで?」って疑問を持たせるような脚本だと、そっちに目が行っちゃって、本筋のストーリーを純粋に楽しめず。
一緒に見ていた知人は、
「よくある高校生向けの恋愛映画」と言ってたので、多分そういうことなんだと思う。