「ネギになりたい!」
全日本理由が知りたすぎる大賞。
前を歩いているちびっ子がそう主張していた。
不審者と思われてもいいので、何故そう思ったのかと話しかけたかった。
男の子の身体に生まれたけど、性自認は女の子のサシャ。
2歳を過ぎた頃から自身の性別の違和感を訴え続けている彼女。
そんなサシャは今は7歳。
彼女が自分らしく生きるための"戦い"を追うドキュメンタリー。
ネギになりたいのとは訳が違う。
いや別に、ネギになりたいのだって好きに願ったら良いと思うのだけれど、サシャは"なりたい"のとは違うのだと思う。
それを「女の子になりたい」と言わせてしまう事が、もうとても残酷な事なのだと思う。女の子なのにね。サシャの中ではありのままでありたいだけなのに。
まだまだ幼いのに、とても静かに涙を流すサシャが印象に残った。
幼い頃って、声をあげたりもっとポロポロ泣いたりするものなのじゃないだろうか。
我慢の末に目に浮かんだ涙が忘れられない。
映画を観るようになって思う事は、自分の中の偏見の多さ。
意識していても油断すると、無意味な"くくり"で他人を勝手に判断してしまうことがまだまだある。
ずっとずっと意識して、正していかなければなと思う。
観て良かったドキュメンタリー。