富井

ヴィクトリアの富井のレビュー・感想・評価

ヴィクトリア(2020年製作の映画)
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グーグルアースを使い、かつて住んでいたロスの街を巡るラシェイ。過去の傷にそっと触れながら、想い出になった人たちの輪郭を確かめながら、マウスを動かしていく。
忘れたい過去と忘れたくない過去が交錯し、記憶の選択権など自分には無いことを痛感する。そのことを半ば諦めたような、あるいは受け入れたようなラシェイの姿は哀しく、強く優しい。

「あなたは世界の一部だと感じますか?」
「同意しない」
この言葉から何を推察すれば良いのか、少し難しかったが、疎外感なのか、それとも独立した自我を得たという感覚なのか…それ以外か

まあとても見てよかったです
富井

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