ごんす

空白のごんすのレビュー・感想・評価

空白(2021年製作の映画)
4.6
スーパーの店長青柳(松坂桃李)が女子中学生の万引き現場を目撃、逃げ出した彼女を追いかけ、車に注意を祓えなくなった彼女は事故に合い帰らぬ人に…
店長は遺族である父親添田(古田新太)から強烈に責められ、また少女を追い込んで死なせた加害者のような報道やネットでの悪意ある書き込みなどから追い詰められていく…というのが簡単なあらすじ。
予告編から感じた印象とはだいぶ雰囲気違う。
ポスターも意図的にあんな感じにしてるのだろうか。
それも映画を観ると納得。

今を生きる人なら誰しも少しは刺さる所がありそう。
しかし、観賞後も気持ちが落ち込んだり、しんどい気持ちにもなる。
起こった出来事を思い出すとやっぱり地獄だなと思う。
勿論吉田恵輔監督の作品は安易な答えを提示してはくれない。


このお話のそもそものきっかけとなる添田の娘が事故に合うシーンが序盤にある非常にショッキング。

役者陣では寺島しのぶの善意の押し売りパートさんの感じ最高だった。

この映画泣いたという人も多く、自分が観た時も片岡礼子さんの演技に泣かされてる人多かった。
自分もじわーっと泣きそうになった箇所何個か。
特別な悪人が出てくるわけでもないのにこの地獄、いつこの映画の人物達のような立場になってもおかしくないので苦しい。
なかなか気持ちの整理がつかない。
しばらくこの映画のことを考えそう。

一つだけ演出面気になったのはマスコミの切り取り報道の所がさすがにデフォルメしすぎて邪魔だったような。
しかし吉田恵輔監督の勢いすごい。
ごんす

ごんす