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護られなかった者たちへのMrMINEのレビュー・感想・評価

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
3.9
社会派作品として訴えたいことを、はっきりとわかりやすく描いている。
日本が抱える年金問題、いまだ癒えない東日本大震災の傷。
この奥が深い2つのテーマを絡めるとは、なかなかの技!
原作の中山七里さんの他の作品も確かめたくなりました。

東日本大震災からの10年経った仙台市内で、両手足を拘束された餓死死体が発見される。
被害者は市の福祉保健事務所に勤める男なのだが・・・

社会問題をミステリと絡める。興味の持たせ方がうますぎる。
物語は最初から終わりまで、とてつもなく切ない。
実際に苦しんでいる人も、実際に苦しんだ人も日本にはたくさんいる。
そのことを考えながらこの作品を見るべき。
日本のシステム、自然の猛威、不条理な世の中を正直に描いています。

刑事役に阿部寛さん、容疑者役に佐藤健さん。この物語に強き人も弱き人もいない。
2人の行き方に心揺さぶられます。

P.S.主題歌は桑田佳祐さん。歌声に魂揺さぶられる。何だこの力は・・・
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