アーシャ

護られなかった者たちへのアーシャのネタバレレビュー・内容・結末

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

生活保護の問題点と震災と孤立した人々…
何がけいさんを死なせたのだろう。
役所の人間の対応が
酷すぎて間違っているとも言い切れない。
申請の厳格化もわかる。不正受給が存在するから。
本来、受給すべき人がいるのに、
そちらは救われない。
貴重な税金だから、不正は許されない。
それぞれにあまりにも、繊細な事情がある。
それは、地方の役所の責任というより、国の、政府の責任だ。
一部の不正受給者は別として真面目に生きてきた人が報われず、救われない場合があまりにも多い。
ましてや昨今の、増税だけして、国民のためにほとんど使われない現状を考えれば、自己責任などという、権力者の言い逃れを国民が鵜呑みにして更に弱い者を追い詰めるような構図に断固として抗わなければならない。

物語のテーマは一考に値する。




ただ、利根が一方的に
職員らに怒りを向けるのは
違和感が。
血縁関係がないとは言え大切なけいさんnを助けるために、もっと、
頑張っている姿を描写した方が良かったと思う。
カンちゃんはまだ未成年だし、働けないとしても、利根はもう
働ける年齢だったのでは。
仕事の面接に行くらしい描写はあったものの、ギリギリまで自分達でなんとかしようという
描き方があった方がもっと強く共感できた。

結局
真犯人はカンちゃんだったのだが、女の子一人で大の男を
監禁するのは、無理があるように見えた。



それにしても日本はそもそも
弱い者に対して冷たすぎる素地がある。
もっと慈悲深い社会であるべきだ。
自分さえ良ければ、の考えが
蔓延りすぎてしまった。
情けない国になった。
アーシャ

アーシャ