Benito

宇宙大戦争のBenitoのレビュー・感想・評価

宇宙大戦争(1959年製作の映画)
4.0
【 特撮映画はやっぱりいいね🎥 】

1954年の「ゴジラ」
1956年の「空の大怪獣 ラドン」
1957年の「地球防衛軍」
と、立て続けに特撮の礎を築いてきた本多猪四郎(本編監督)と円谷英二(特撮監督)は本当に凄い。

そして、本作1959年「宇宙大戦争」の製作。「地球防衛軍」の姉妹編とも言われた作品。1959年(昭和34年)といえば戦後まもないし、アメリカでは1956年にMGMのSF大作「禁断の惑星」がワイドスクリーン公開されていて現代SF映画の前身となっていたけど、同じ時期にラドンや地球防衛軍が高いクオリティで製作されていたのだから日本はしっかり当時から張り合っていたんだな〜と。

つまり、人類初の有人宇宙飛行を成功させる2年前だし、キューブリック作品の10年前。そんな時期に、宇宙飛行や月世界を描いている事や、月面歩行がややスローな事や、宇宙空間に人が流されていたり、宇宙船のリアルな動きや造形、そして精巧なミニチュアセットがどんどん破壊されていく。CGで一旦慣れてしまった目には新鮮で、高揚感さえ出てくる。

宇宙を舞台にした特撮に挑んだ製作陣の情熱と開拓精神に敬意を示したい。

ちなみに昭和34年に公開された当時は「サザエさんの脱線奥様」が同時上映。しかも実写版だったとのこと。シュールだな〜(サザエさんは江利チエミ)。
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