松井の天井直撃ホームラン

恋する寄生虫の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

恋する寄生虫(2021年製作の映画)
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☆☆☆★


「虫は頭の中に居るんだよ!、、、、、」

原作読了済み。簡単に。

不思議な原作でした。「こんな事があるのか?」と、読みながら思いました。
一応は、科学的な考察に基づいているみたいなのですが、、、


原作では始めにフタゴムシの生態を説明していた。
フタゴムシは、互いに結合し合いながら一生を過ごしやがて死んでゆく。
だから同じ虫を宿す男女は、やがて惹かれ合う様に出会い結合する事で、いずれは心中するかの様に一緒に死んでゆく。

フタゴムシの様に出会った主人公とヒロインは、次第に惹かれ合いやがては一緒に…
そんな、にわかには信じ難い内容でした。
確かに人類には数多くの寄生虫は存在している。命を落とす危険な寄生虫として有名なエキノコックス等は特に有名。

流石に潔癖症の人であり、強迫観念の強い全ての人が、頭の中に虫を宿している…とは思いませんが。以前テレビを見ていた時。匂いに関する研究をしている人が登場し、人間の匂いには数多くの種類が存在するらしいのですが。多くのカップルのアンケートから、(だった筈ですが、実はその辺りの記憶はちょっと曖昧で💧)
恋愛・結婚期間の長いカップルほど、お互いの匂いにはそれぞれ重複しない匂いが多い。つまりはお互いの足らない匂いを持ち合わせ。恋愛・結婚期間の短いカップルほど、お互いの匂いに重複する匂いの数が多いのだとか。

但し、こちらが原作を読んでいたからなんですが。映像化された画面を観ながら、「これ、、、原作を読んでいない人には今ひとつわかり難いのでは?説明が不足してはいないか」…と。
そんな事を思ってしまう場面が多かった気がしする作品でした。

主人公が仕掛けたクリスマスウイルス。
原作だと、クリスマスイブに渋谷で待ち合わせる多くのカップル。
そんなカップル達のスマートフォンが。ウイルスに侵されてしまい、恋する同士はパニックになりどうしてもクリスマスに出会えない。
それが映像化では《恋するスパーク現象》に変えていたのはちょっと苦笑。

でも…

「虫は頭の中に居るんだよ!でも、ここ(胸)に居るのは何?」

泣きながら叫ぶ小松菜奈の姿が、この作品の中では1番のハイライトでした。


2021年11月13日 TOHOシネマズ錦糸町楽天地/スクリーン10