広島カップ

キャデラックレコード 〜音楽でアメリカを変えた人々の物語〜の広島カップのレビュー・感想・評価

3.5
マディ・ウォーターズの♪「Manish boy」で始まる本作は、1950年にレナードとフィルのチェス兄弟がシカゴで立ち上げたレコード会社のチェス・レコードの創業からの様子を伝える。
ブルースとR&B中心のレコード会社で、のちの音楽界に多大な影響を与えることになる有能なミュージシャンが集まった。

エタ・ジェームズ
チャック・ベリー
ハウリン・ウルフ
ボ・ディドリー
マディ・ウォーターズ
リトル・ウォーター等...
(あいうえお順)

創業者レナード・チェス(エイドリアン・ブロディ)を巡る人間関係、自己主張が強いミュージシャン同志の人間模様が興味深く描かれている。
マディとリトルの出会いのシーンで、互いに相手の事を「こんなに凄いハーモニカ(ギター)を演る奴がいるんだ」と驚く場面が創作なのかも知れませんが「こんな感じだったんだ」と面白かった。
また、綿花畑で働いていた若きマディがスカウトされて人気歌手になって行く過程も面白いし、今はお爺さんバンドになっている当時まだ青っ白かったローリング・ストーンズの面々が訪ねてくる辺りも興味深い。キース・リチャーズの話によるとその時憧れのマディがスタジオのペンキ塗りをしていて驚いたらしいが、本作にはそのシーンがなかったのが残念!
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