Yukenz

スクール・デイズのYukenzのレビュー・感想・評価

スクール・デイズ(2011年製作の映画)
3.8
子どもは子どもの世界のルールの中で悩み、時には傷ついたり、優しさに触れたりしながら成長していく。そしてその世界に関わる大人たちは大きな割合で子どもたちに影響を与える。

自分にもこんな時があったんだよなと朧げながらに当時に思いを馳せる。気の置けない学友たちと過ごした日々や、仄かな恋心を抱きながらも過剰なほどに相手に気のない素振りで振る舞っていた中学時代。好きになれなかった先生もいて子どもなりに反発していたこともあったし、好きだった先生の影響で進学先を選んだりと確かに人生の転換点になった。今思えばかけがえのない時間だった。

本作は誰もが通過儀礼として体験する大人への入り口を、(きっと自分自身の体験を思い浮かべながら)追体験出来るよい作りになっているように思う。
エド・ハリスが演じるサイモン先生、最高です。そしてスタンリーの気丈な振る舞いには人間としての威厳や尊厳の念を抱かずにはいられない。
なかなかの良作だった。
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