theocats

アントキノイノチのtheocatsのレビュー・感想・評価

アントキノイノチ(2011年製作の映画)
-
よくまぁこれだけ生温い映画を・・・と呆れ

時間長大テーマ茫洋、配役ミス(岡田と松坂は逆でよかった)、結局何一つポジ経験がもたらされないというのは邦画あるあるだけれど、それにしても伸びたうどんの様なまずさしか残らなかった愚作。

これほどのだるさの責めは瀬々監督一人に帰せられるに違いないと思っていたが、エンドロールを見て原作がさだまさしと知り、それじゃどうにもならんわと大いに納得。
さださん絡みの映画は2作しか知らないがストーリーとテーマがとにかく弱いというのが個人的な印象。
そんな原作を茫洋な作品となりがちな瀬々さんが監督されたということでネガの二乗と化したのは必然の帰結だったのかもしれない。

配役が岡田と松坂を入れ替えたところでもっとましになったかは分からないが、どもり引っ込み思案は松坂桃李の方がまだ上手く演じることが出来たような気がするし、根っこは小心だが狡猾意地悪なクソ野郎は岡田将生の方がより適役だったのは間違いない。
それに岡田は3枚目役をするには美形過ぎた。

でも一番いい配役は主役を染谷将太にすることだったと実は思う。そうすれば3度の叫び場面ももっと心に響いただろうから。それに身長差があっても榮倉奈々との遠回しなラブストーリーもより深い陰影と趣が生じたに違いない。こんなこと言ってもしょうがないことだけど・・

1時間経たずにげっそりし始め、1時間50分頃にもう終わりだろうと思ってパッケージを見直したら2時間10分とあり心底うなだれてしまった。そんな映画でした。

マイナス二つ星
012104
theocats

theocats