ハリウッド級の大規模な予算のついた映画ではないので
画的なチープさはやむを得ないにしても
お話の部分でかなりつまらない部類だと思う。
ジャンルとしてはミステリー、サスペンスなのだが
普通ミステリーといえば
様々な証拠や証言、時にはフェイクも混ざりつつも
主人公たちは謎を解き明かして真犯人に辿り着く、
というのが一般的だしそれが面白いと感じる。
ところが本作は一切謎を解き明かさないのだ。
名探偵"風"の男が名推理"風"のことをして
フェイク情報で右往左往してるだけ。
結末を知ったとて「なんじゃそら」としかならない。
また登場人物の心情も図りかねる。
キャラクターの深掘りをしないものだから
彼らがどういう関係性なのか
いつの間に心情変化が起こったのかなどなど
全然理解できないまま物語が進む。
肝心要の主人公が無愛想なキャラクターで
色んな事件が起こっても表情変えないので
さらに心情の読めなさに拍車がかかっている。
しかも悪い意味で人間の命が軽い。
連続殺人を題材にしてるんだから当たり前じゃ?
と思うかもしれないが
連続殺人と全く関係ないところでポンポン死んでいく。
それに対してまた主人公が無表情。
どう受け止めればいいのかが理解できない。