むぅ

アナザーラウンドのむぅのレビュー・感想・評価

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
3.6
「ほぼ酩酊期じゃん」

友人宅で、果たしてキンミヤ味の烏龍茶なのか、烏龍茶味のキンミヤなのか怪しいところである液体を飲みながら、前の晩に観た今作の話をしていた。

「0.05%らしいんだよ、理想的なパフォーマンスを発揮する血中アルコール濃度」
「どうやって出すの?」
「任せて!ここ来る電車の中で調べてきましたとも!」
「そういう事は素早いな」

[血中アルコール濃度を一定に保つと効率が良くなり想像力がみなぎる]という理論を証明するため、高校教師のマーティンとその同僚3人で実験をするのだが....。

飲み出したら飲み続ける呪いにかかっている身としては"一定に保つ"というのがどうもピンとこないのが正直なところである。

0.02〜0.04% 爽快期
0.05〜0.10% ほろ酔い期
0.11 〜0.15% 酩酊期
0.16〜0.30% 酩酊極期
0.31〜0.40% 泥酔期
0.41〜 昏睡期

調べたところ上記のような数字が出てきた。
だいたいビール1缶で爽快期。
つまり、私はお酒を飲み始めてこの方、爽快期は毎度10分から15分で通り過ぎている。
よく飲む4人組で、飲むときはこれくらいは飲むなという数字を、それでもちょっと足掻いて控えめに入力してみたところ酩酊極期であった。
....。

「これさ、シチュエーションによらない??」
さすが我が友、一時期、毎週末朝まで一緒に飲んでいただけの事はある。
「そうなんだよ!宅飲みか店か、気を許してるかどうかでかなり違うよね!」
「いや私は睡眠不足とか空腹具合とかの話してんだけど」
「あっ...」

たっぷり睡眠をとっていて、しっかり食事もしていたらワイン1本は体感的にはほろ酔い。
はじめましてや二度目ましての人がいる大人数のBBQならストロングを飲もうとも体感的には素面。
翌日休み、後は寝るだけの家での缶ビールと缶チューハイは酩酊。

「あてにならないね!」
「そんな事言ってるからダメなんだね!」

以前の職場はお客様に
「飲めるならどう?」
とお勧めされたら遠慮なく頂いていたので、ワイン4杯くらいならパフォーマンスに全く影響はないことは実証済み。
今作のように少量のアルコールでパフォーマンスが上がるのがむしろ羨ましいとさえ思ってしまった。

飲んべえとしては"特大級のブーメラン"が飛んできそうで、ちょっと警戒していた今作。
たまにはアルコールにだらしない現実をしかと受け止めようと飲まずに観始めた。

「え、飲まないで観たの?」
「いや、15分くらいのとこで無理!ってなって止めてコンビニいった」
「家にお酒なかったの?」
「あったらあるだけ飲んじゃうんで...」
「うちの犬と一緒。あったらあるだけ食べる」
「.....マッツ、カッコよかったよ」
「ごまかすな」

まんじゅうこわい
おさけこわい。
いや、本当に怖いこともしっかり描かれていましたとさ。
むぅ

むぅ