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スパイの妻のKのレビュー・感想・評価

スパイの妻(2020年製作の映画)
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これをNHKのルックじゃなく映画のルックで見れたらどんなによかっただろう。普段朝ドラも大河も、ひいては民放のドラマもあまり見ないのでこういう画に免疫がなく、とりあえずセットの窓外を白く飛ばせばいいと思っているNHK技術部のやり方には唖然とした。バスのシーンなんて窓の外が全方位真っ白だから黄泉の国みたいだった。現実世界にはあり得ない光景。美術・撮影・照明の安っぽさが脚本と芝居を台無しにしていた。
それでもこんなに生き生きとした蒼井優が見れれば十分お釣りがくる。ひとりだけ昭和女優に寄せた話し方なのは浮いていたといえば浮いていたけど、その早口が、したたかで一生懸命な聡子のキャラクターには合っていた。いつだって蒼井優は目がギラギラ輝いていて、思わず釘付けになってしまう。
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