まめだいふく

ウルフ・アワーのまめだいふくのレビュー・感想・評価

ウルフ・アワー(2019年製作の映画)
3.0
 「窓の景色から 何を学んできた?」

 1977年のニューヨーク。サムの息子という名の凶悪な殺人鬼が人々を不安に陥れる中、すこぶる治安の悪い地域のアパートに独り暮らしの女流作家ジューン。とある理由から一切外出ができない体質で、常に引きこもっている。
 ある日、彼女の部屋(厳密には彼女の祖母の部屋)のブザーがけたたましくなる。ジューンが応答するが返答はなく……。

 ……んんん~?? 何だろうなこの映画は。サスペンスとかスリラーかと思いきや、ジャンルがはっきりしないモヤモヤのまま、淡々とストーリーが進んでゆく。
 季節は猛暑らしいが、さほど暑そうに見えないし、劇中のあんなことやこんなことも、結局何だったのか一切説明がなく、何が言いたいのかさっぱりつかめない。詰まるところ、落ちぶれた女流作家ののっぴきならない事情を描くヒューマンドラマと解釈していいのかな?

 本作、物語のほとんどがアパートの一室で展開されるため、舞台劇の様相。正直、退屈になりそうであったが、ナオミ・ワッツの名演が見応えあったので欠伸は出ませんでした。
 まあ、無意味に乳と尻をさらけ出す必要があったのかは疑問だけど、とりあえず彼女の絶妙なやさぐれ感に乾杯。
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