雑種

トランスジェンダーとハリウッド: 過去、現在、そしての雑種のレビュー・感想・評価

4.0
Apple TV +のミニシリーズ『テレビが見たLGBTQ』も観たからそれも併せての感想なので今作には出てきてない話も書く。今まで映画やドラマを観ていて、自分がおもしろいと思って笑ったセリフやネタでも魅了されたストーリーでも、世界のどこかではその描写で傷ついていた人がいたんだなとハッとさせられる具体的なシーンがいくつもあって(フレンズとかツインピークスとか羊たちの沈黙とか他にもたくさん)、日頃からLGBTQ関連の作品を観たり読んだりした後に「勉強になった」って表現することにどうしても抵抗があった(男、女、異性愛については学ばなくも「そうゆうもの」と理解してるのにLGBTQのアイデンティティについてだけ“学ぶ”というのが上から目線な気がしてしまっていた)けど、そもそも根本的な問題点について全然当事者目線で見ることができていなかった自分が何を偉そうな主張してんだと嫌気がさしてしまった。しかも自分の中に、それ(笑いの対象や異常者として描かれる登場人物)を演じているのがLGBTQ当事者なら許容されるのでは…?という考えさえあった気がする。選択肢がなかったというところまで考えが至らなかったのが自分でも信じられないし恥じてる。
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