ホラー映画として見たら、割りとお約束どおりに物事が進むけれど、唯一それを邪魔するのが主人公のニコラス・ケイジ。一言も喋らず、約束を果たしていくさまが常軌を逸している。クールとかそんなんじゃなくて、行動の意味がわからない。真面目に掃除するニコラス・ケイジ。ポップをあおるニコラス・ケイジ。ピンボールしながら踊るニコラス・ケイジ。ひたすら殴り、返り血（オイル？）を浴びては着替えるニコラス・ケイジ。なんだこれ面白い。超常現象の由来とか町の掟とかどうでもよくなるくらい、濃いニコラス・ケイジ。彼は騙されて演じていたのではないかとドッキリを疑うくらい奇妙な味。
