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川っぺりムコリッタの猫目のレビュー・感想・評価

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)
3.5
キャスト陣のほわわんとした雰囲気に愛おしさを感じる映画でした。
途中、シマダの独白シーンと南さんが骨をボリボリするシーンのカメラワークの切り替わりが印象的。


ハイツムコリッタに住む、ちょっと社会と交わるのが苦手な人たち。ひっそりと生きたいと入居してきた主人公山田の目を通して、「食す」というところに焦点を充てて彼らが生きる意味を見出していくお話。
荻上監督の描く「食」って独特だと思う。炊き立ての白米とイカの塩辛と漬物、あとは汁物。質素だけど、その場面を通して人との繋がりを描き、そしてその繋がりにささやかな幸せを感じる描き方。
人と交わるのが苦手なのに、いきなり山田宅にお風呂貸してって乗り込んできてご飯まで食べちゃうムロツヨシ、コミュ障じゃないよね?とは思ったけど、彼も何か抱えているらしい笑
ムコリッタとは仏教用語で刹那の最上級、一日を30分割した48分のことを指すそうです。
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