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クロスマネーのesのネタバレレビュー・内容・結末

クロスマネー(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

存在するものの、高額過ぎて日常生活のやり取りには使われずマットレスマネーとして貯蓄用に回され日の目を見なくなった500ユーロ紙幣(約65000円)。スペインでは「存在は知られているものの誰も目にしたことがない」という所からウサマ・ビン・ラディンとかけてビン・ラディンと呼んでいた(500ユーロ紙幣は2019年1月に廃止され回収され始めた)のが原題の由来。

舞台はスペインのバスク州にあるビルバオ。2015年コパ・デル・レイ準決勝でアスレティック・ビルバオとエスパニョールの試合が行われた日に起きた銀行強盗をメインに展開していく。バルベルデ時代のビルバオ。ホームでの試合を1-1で終えた1stレグからの2ndレグ且つ、ビルバオはバスク人しか入れない地域密着型チームなので仕事そっちのけで観たくなる気持ちは分かる。
2008年のリーマンショック、2009年のギリシャ危機以降、財政悪化で失業率が高まり、銀行の不良債権比率も高まり新規融資を行わない所も多かったであろう時期。
汚職警官がいたり、低賃金を嘆いたり、レイプなど犯罪を嘆く不法就労者がいたりと中々世を憂いた内容。

残念ながらあまり詳しく語られないので想像も混じるが、詐欺師の主人公が裏社会の資産家に娘を人質に取られたのが冒頭。主人公は3万5000ユーロを得る為に銀行に向かい、ついでに資産家を嵌めようと目論むも入金エラーで失敗。資産家が主人公の娘の父親の事について若いジゴロと言っていたので、もしかしたらその男がこさえた借金の連帯保証人のようなものになってしまい金貸業をしている資産家によって娘を担保に取られた可能性もある。
児童福祉局の話よりはあり得る気がする。ただ裏取引や汚職を強調していたので児童福祉局と繋がる闇の人身売買仲介屋などの可能性もある。字幕で補完できていないだけかもしれないが、もう少し詳しく描いて欲しかった。
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