Jaya

愛しの故郷のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

愛しの故郷(2020年製作の映画)
2.1

このレビューはネタバレを含みます

中国政府広報観光案内オムニバス。その地域ごとの名産品紹介やプロモーションがかなり鬱陶しいです。

俳優陣は全員いい演技してますし、コメディとして面白いものも多いんですが、無理矢理な広報カットにゲンナリ。

「北京好人」は、北京で保険証の替え玉を謀るお話。張北京の演技が良かったですし、前半は面白かったですが、素晴らしい社会保険をありがとうという強引なラストにウンザリ。

「天上掉下個UFO」は貴州省の田舎でのUFO騒ぎのお話。正体は中国版発明家YouTuberのドローン。悉く滑ってました。山がちな土地にもインフラありがとうというラスト。確かに地元の人々にすれば交通の問題は大きいんでしょうが。

「最後一課」は浙江省の小学校教師からスイスの大学で水墨画を教える范が認知症になり元生徒が当時を再現するお話。テンションがおかしかったです。現在の新しい小学校のゴテゴテしさにひっくり返りそうになりました。

「回郷之路」は、陝西省の黄土高原出身のカリスマ通販士が中学校のイベントに里帰りするお話。胡散臭い喬樹林が実は緑化のヒーロー。何で借金まみれ…?これも緑化事業人民万歳の広報ラストにゲンナリ。それだけで作ればいいのに。

「神筆馬亮」は、遼寧省からロシアに絵画留学してたはずの馬亮が実は嫁さん騙して地元の農村支援してたのがバレるお話。コメディとしてはいい出来してるんですが、やはり滅私奉公の役人さんありがとうのラスト。

そういう主旨なんで仕方ないですが、広報色が強すぎて見れたもんじゃありませんでした。スマホ画面の国民の声を合わせた演出がまたお役所的でお寒いです。

見え隠れする編集方針から自由に、普通に作ってりゃ面白そうなものがいくつもあっただけに、残念な映画でした。
Jaya

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