映画の道化師KEN

アムステルダムの映画の道化師KENのネタバレレビュー・内容・結末

アムステルダム(2022年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

国家を揺るがす陰謀に、クセモノ3人が立ち向かう!

監督は「アメリカン・ハッスル」のデビッド・O・ラッセル。主演は「アメリカン・サイコ」のクリスチャン・ベール、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のマーゴット・ロビー、「ブラック・クランズマン」のジョン・デビッド・ワシントン。加えて、「9デイズ」のクリス・ロック、「ヴァンパイア・アカデミー」のアニヤ・テイラー=ジョイ、「アバター」シリーズのゾーイ・サルダナ、「ノクターナル・アニマルズ」のマイケル・シャノン、「ドリームキャッチャー」のティモシー・オリファント、「オブリビオン」のアンドレア・ライズボロー、「バレンタインデー」のテイラー・スウィフト、「闇を生きる男」のマティアス・スーナールツ、「ボヘミアン・ラプソディ」のラミ・マレック、「タクシードライバー」のロバート・デ・ニーロらが共演する!

1930年代のニューヨーク。かつて第1次世界大戦の戦地で知り合い、終戦後にオランダのアムステルダムで一緒の時間を過ごし、親友となったバート、ハロルド、ヴァレリー。3人は「何があってもお互いを守り合う」と誓い合い、固い友情で結ばれていた。ある時、バートとハロルドがひょんなことから殺人事件に巻き込まれ、容疑者にされてしまう。濡れ衣を着せられた彼らは疑いを晴らすためにある作戦を思いつくが、次第に自分たちが世界に渦巻く巨大な陰謀の中心にいることに気づく。

実話とフィクションを組み合わせて作られた本作は第一次世界大戦の戦地で奇跡的に出会い親友となった医者のバート、弁護士のハロルド、看護師兼芸術家のヴァレリー3人が国家規模の陰謀に立ち向かう姿を描いたクライムコメディ!

クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デビッド・ワシントン、ロバート・デ・ニーロ、ラミ・マレック、ゾーイ・サルダナ、マイケル・シャノンなどキャストはやたら豪華なのに話が面白くない。暗殺された将軍の娘(テイラー・スウィフト)が車道に押されて車にグチャグチャにされるところまでは良かったのだが、既視感満載の使い古された会話劇が序盤から終盤まで続くため、退屈になってくる。1930年代の世界観に力を入れているのは伝わってくるが、小洒落たセリフで物語の尺を補おうとする不誠実な姿勢には心底、ガッカリ。更に黒幕がヒロイン(マーゴット・ロビー)の兄夫婦(ラミ・マレックとアニヤ・テイラー=ジョイ)であることが丸分かりすぎて意外性などは皆無。苦行の果て(退屈で眠らないように頑張った)に迎えた展開の酷さに唖然とさせられたよ…

また、ヒトラーに酔心した白人至上主義者の権力者がアメリカ国内に独裁者を作り出して、利益を得ようとする陰謀を暴いた後、黒幕達が呆気なく、逮捕されるのもなんだかなぁ…。そこは正義の私刑執行ぶち殺し展開だろうが。これじゃあ、キャストの無駄遣いと言われても仕方がない(テイラー・スウィフトの扱いだけは良かったです(笑))。

とにかく、アムステルダムで誓いあった男女が友情を貫き通す、お話であったことは最早、言うまでもないだろう。