このレビューはネタバレを含みます
2000年にフランスで実際に起こった未解決事件の「ヴィギエ事件」を題材にした、いわゆる実話ベースもの。
フランスの裁判の様子がよくわかる(陪審員の着席位置が裁判長と横並びなど、見慣れたハリウッド映画の法廷劇と違う!)。
伝説の弁護士エリック・デュポン=モレッティを演じたオリビエ・グルメの圧巻の最終弁論が見ものだが、被告の無罪を信じるシングルマザーのノラのそこまでの奮闘努力などの演出がフィクションとエンドロールで知らされる肩透かしはいかがなものか。
行き過ぎたノラの行動、その確信は、被告ジャックを犯人と決めつけて捜査していく警察の思い込みと同じであると思わせる意味があったのか(故に、架空の存在とした?!)。