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修羅の血のドントのレビュー・感想・評価

修羅の血(2004年製作の映画)
3.6
 2004年。な、なんだこれは。とある町に骨休めに来た極道ふたり。大親分がまとめて平和なはずのこの町だったがはしかし、代替わりしてやたらとファンキーな奴が長になった組がのさばりはじめていた、と書くとまぁ普通のVシネだがこれがまた、なんつーか。
 松方(重厚だがまれにおかしくなる)、竹内力(終始マジメ)、寺島進(真面目にやれ!)、小沢和義(真面目にやれ!!)などかなりのカードを揃えた上で、悪ふざけしてる時の三池崇史みたいなグルーヴを出してくる謎のアウトロー映画。滑ってるとこもチョイあるけどハマっている部分は滅法面白く、おふざけが過ぎて具合が悪くて寝てる時の夢のような場面もあり「変なヤクザVシネ」以外に形容しがたい気迫がある。
 寺島進の初登場シーンは若干「おっ、これは厳しいな!?」と感じたけどもっと変なのが現れたりするため、慣らされてしまえばこっちのもの(?)。「オッかっこいいやん」と「いやおかしいやろ」が高速で手変わりしてくるので麻痺してくる。最後はきちんとバトルして、力ずくの大団円で締めやがるので後味はよい。
 寺島進がしゃがんで、そこに舎弟が上着を着せるのはジェームス・ブラウンのパロディだろうか。あと兄弟共演をこんな場面に仕立てるな。なお人は死にますが、犬は無事です。
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