にゃんじろう

ドライブ・マイ・カーのにゃんじろうのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
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終電終わりのバルト9で。

深夜帯で貸切かと思ってたけど他に男性客4、5人。

冒頭からブレッソン作品のような感情を排除したかのような芝居。
お芝居の中で芝居を再構築するという斬新なことやってる。リハーサル中の芝居や表情は、監督役の西島さんは見えていない。カメラからしか見えていない。なのに良い演技しかり、ダメな演技だと伝える。それが見事に観客も同意見。これは何を見せられているのか。まさにパラレルワールド。

車中での岡田将生と西島さんのカメラを真ん中に挟んでのカットバックも良かった。カメラ目線、変わらない背景。交わらない、理解し得ない二人が見事に表されていた。

個人的には濱口監督の映画術が存分に溢れているのは楽しめたが、映画そのものはあまり響かなかったな。
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