これまでのWACK合同オーディション合宿を追ったドキュメンタリー作品群の中で最もストーリー性に富んだ作品だったと思う、映画作品としての完成度も過去一。過去作と比べると合宿オーディションの過酷さや理不尽さのようなものは薄れていたかもしれないが、それが観たいのであれば過去作を観ればいいだけの話で、今回の合宿で印象的だったインポッシブル・マイカ、ワキワキワッキー、トト・パーティン・トトの3人の候補生にフォーカスを当て、ドラマ性を高める方向性に舵を切ったのは正解だったと思う。トトが合宿所の方からのメッセージを目にして涙を溢すシーン、インポッシブルとワッキーの脱落シーンなどニコ生で印象的だったシーンを盛り込みつつ、チッチと渡辺淳之介がインポッシブルとワッキーの脱落を巡り対峙するシーンや、チッチがインポッシブルとワッキーに手紙を渡しに行くシーンなど、初見のシーン(自分が見逃していただけかもしれないが)もあり観応えがあった。
