復活のよにだ

岬のマヨイガの復活のよにだのレビュー・感想・評価

岬のマヨイガ(2021年製作の映画)
3.3
試写会にて。
岩手日報で連載されていた児童文学を原作に復興の願いを込めたアニメ3部作の1つ。
(ずっとおうえんプロジェクト2011+10)
(他の作品はバクテン!!とフラフラダンス)


想像よりもリアルな岩手描写が光り、辛い現実も児童文学らしいわかりやすいファンタジーで包み込み、前向きなメッセージを投げかける作品だった。


予告で感じていた印象より遥かに日常描写が上手くて、それは日本が誇る背景スタジオの草薙とcomixwaveの超美麗美術と、心地よい間のテンポが作り上げたものだと思う。
そこは「のんのんびより」の監督だけあって手腕が発揮されている。

あと、道端の画がバキバキに決まってるのに肝心のマヨイガがなんか微妙だな?なんて思ってたら引きのシーンでフルCGだった事が明らかになり度肝を抜かれた。
あの冒頭シーンでぐっと作品に引き込まれたのは大きい。


良くも悪くもストーリーは大味な児童文学なので気になる所はあれど、「ここ」という場所が「辛い思い出」だけではないという希望をもつ作品になればこの作品は成功だと思うので、「心地よさ」を感じられた今作は成功してると思う。

そういう意味ではセルではなく美術や食事のシーンにカロリーを全振りしている狙いなども全て納得できる。
岩手の料理食べてみたいって思わされてずっとお腹鳴ってたし。
復活のよにだ

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