「スキャナーズ」でお馴染みカナダのジャック・ニコルソンことマイケル・アイアンサイドが猟奇的なサイコパスを演じるスリラー。
派手な演出こそないものの、役者の演技力と存在感で心理的に恐怖を煽る正統派な姿勢に好感が持てる一品。
マイケル・アイアンサイド演じるサイコパス、彼のターゲットとなる女性キャスターを演じるリー・グラント。
この二人の良い意味でアクの強い演技がこの映画の総てであると言っても過言ではないと思うけど、看護婦役のリンダ・パールもヒロイン級の存在感があってそれぞれのキャラがよく引き立ってる。
それに加えてストーリーも意外としっかりしていて、サイコパスの動機もきちんと描かれており堅実。
エンドロールと共に映るマイケル・アイアンサイドの表情にこの映画に込められた皮肉を感じてしまう。
やたらめったらグチャドロでエグけりゃ良いってもんでもないわよねぇと改めて思う今日この頃、役者力で攻める渋い作品の良さをしみじみと実感出来た作品。
