「俺は23歳 いまだに世の中ってものが理解できない」
俳優トム・ホランドの新境地か。
PTSDに苦しむ帰還兵という難しい役どころを全身全霊で演じ切っている。
あんなトム・ホランド、こんなトム・ホランド、こっちに話しかけてくるトム・ホランド、見たくなかったトム・ホランドなどなど、様々な姿をさらけ出してくれる。
心と体がどんどん壊れていき、堕ちるところまで堕ちていく主人公。しかし、妻を愛する心だけは失わなかった。
本作はあくまでフィクションだけど、実際にPTSDに苦しむ人々は大勢いるだろうし、安らぎを得るためにドラッグに手を出してしまう人がいてもおかしくはないな。
良くも悪くもアメリカを象徴している気がする。
出てくる銀行の名前が酷い(笑)。でもこれはもしかすると、精神的にボロボロな主人公が文字すらまともに読めなくなってるという演出なのかも。
そして実は主人公の名前が……。