CORO3

ホムンクルスのCORO3のレビュー・感想・評価

ホムンクルス(2021年製作の映画)
2.5
DVDで鑑賞。
原作は3巻ぐらいまで読んだ。
原作の山本英夫は、『殺し屋1』も描いていて好き。

車中泊でホームレス生活をする名越。しかし、路駐している道路の向かいにあるホテルでブラックカードを使って食事したりする謎な人物。

そこに現れた伊藤と名乗る研修医に奇妙な依頼を持ちかけられる。
頭蓋骨に穴を開けるトレパネーション手術を行って、7日間の実験に協力するもの。

穴を開けて、EPSカードで超能力が発現しているかなどのテストを行うも、特に何も起こらない。
そんなとき、目に埃が入って、目を隠して見えたものは、ぺらっぺらのサラリーマンや、腰の部分がくるくる回転する女。
そして、ヤクザにぶつかって絡まれた名越は、その中の一人がロボットに見えた。この辺は原作をよく再現していると思った。このマンガの最初のインパクトシーンだしね。

ヤクザの親分とのやりとりも端折ってはいたけど、トラウマを解放してあげる。

伊藤はこの名越の見える不思議な姿を、心理学の「ホムンクルス」だと興奮する。

次は風俗系の店に居る女子高生。これも原作通り。砂の化け物のように見えて、実は文字、記号の集まりだった。
この女子高生とのやりとり、結構卑猥な表現がマンガではあったんだけど、うまーく表現してた。

そして、ここから先は原作未読。

名越は、トラウマから救った人物のホムンクルスが自分自身の体に見えるようになった。
頭蓋骨の穴をふさぐように伊藤に迫るも、病院で見たのっぺらぼうのホムンクルスを持つ女性が気になっていた。

それは、名越が普通の生活をしている時に出会った「ナナコ」と言う女性だった。
その女性は記憶をなくしており、名越のことを覚えていなかった。

そして、名越はナナコをつれて、かつて自分が住んでいた高級マンションに戻り、ここで一緒に暮らしていたと言うが…

ここまで結構空気だった伊藤が仕組んでいたことだった。
実はナナコは別人で、本物は、交通事故で亡くなっていた。そのときの車に同乗していたのが、今のナナコだった。
ホムンクルスも見えなくなった名越を伊藤が虚像で脳が見せた都合のよい結果だとあおる。
そして、閉じた頭蓋骨に自分で穴を開けて、再びホムンクルスが見えるようにする。

名越は伊藤のホムンクルスを見て、そのトラウマを解消して、本物ではないナナコとともに去っていく。
一方伊藤は、自分もトレパネーションを行って、精神が壊れたような表情で街並みを見つめていた。

ん?これでおしまいかい?
なんか謎というか、投げっぱなしなのね。
そして、なんかヌルい。「殺し屋1」を描いた人が、こんなヌルい結末にはしないよね?ということで、原作を読まねばならないかな?

ただ、映画の筋と同じならば、結構ヘビーな内容なので、もう少し落ち着いたらにしよう。

2022-021
CORO3

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