まぁいろいろと詰め込んだなあという印象。お子さんが観るの前提なので仕方がないけど、登場人物がよく喋ること。なんのために出てきたの?なんてキャラも少なくない。
エリートに憧れているため(親の期待に応えるため)普段は子供の自分を抑えている風間くんなら、いつかしんのすけとこういう風にすれ違うだろうなというのは自分も思う。
しんのすけは、そういう風間くんを強引にでも子供に引き戻せる存在。だけど、風間くんの理想とするものとはちょっとかけ離れている。本当はしんのすけみたいに生きてもみたいけど、自分の中の見栄とか下手にいれてしまった知識があるからそうはいかないもどかしさ。
まあそれを分かってあの喧嘩シーンを入れたところはいいと思うんだけど、そこには全然決着がついてないし、マラソンで有耶無耶にされた感があるし、かすかべ防衛隊のお話として全然まとまりがないな〜って思ってしまった。風間くんとしんのすけ以外、別にいてもいなくても同じって感じで全然物語に関わってなかった。それが嫌だ。
伝えたいことが先に出すぎてキャラを置き去りにしている感じ。活躍どころだけ与えてみましたーみたいな。
あと、資本主義社会の生きづらさをとにかく言いたいのかなと思うけど、それなら別にクレヨンしんちゃんでなくてもいいよなーという気持ちにもなる。
かすかべ防衛隊のお話としてなら、カスカベボーイズの方が好きだった。
みさえとヒロシも最後らへんやけに物分りが良すぎて笑った。そんな受け入れ態勢バッチリなんや…。
ギャグシーンはわりと笑えるところが多くて良かった気がする。デニーロのとことか番長の顔とかマサオのもはやお家芸のような豹変とか最後の風間くんとしんのすけの漫才とか。風間くんのハシビロコウも良かったけど、おバカシーンは要らないなあと思った。あんな風間くんみたくないし。
早い段階で風間くんをスーパーエリートにしてから2人の衝突を深めていけば面白そうだったのにな…とかも思ったりした。
クレヨンしんちゃんは家族の話よりかすかべ防衛隊の話の方が好きだからもっとみんなで関わって欲しかったなあという感じ。
大好きだけどいつまでもは一緒にいられない、みたいな切なさがずっと続く感じが好きなんだけどなぁ。
わりと消化不良。