真っ黒こげ太郎

クン・パオ!燃えよ鉄拳の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

クン・パオ!燃えよ鉄拳(2002年製作の映画)
3.4
あの日見た牛マトリックスの元ネタを僕達はまだ知らない。



選ばれし者の証を舌(!?)に授かった赤ん坊。
悪のカンフー使いのイテテ師は、赤ん坊の両親を殺し赤ん坊も殺そうとするが、カンフー使いな赤ん坊にボコボコにされ失敗する。
仕方ないので家を燃やし、赤ん坊は谷底へ転がり落ちる。

それから時は立ち、ネズミに育てられた赤ん坊は功夫使いの青年に成長した!!!
彼は両親を殺したイテテ師ことベティを倒す為に、色んな意味で大暴れ!!!w



1976年の香港映画「ドラゴン修行房」を、コメディアン俳優のスティーヴ・オーデカーク氏が、主役入れかえ&編集&追加撮影&全編吹き替えして、全く別物のバカ映画に作り変えてしまった、恐るべし、ばかちん・カンフー・アクション・コメディ。
…いいのか、そんな事して。


お話は敵討ちに燃えるカンフー青年が両親の仇である悪人と戦うというありがちストーリーだが、そんな事どうでもよくなる位ハチャメチャで、悪ふざけシーンのオンパレード。


全編嘘っぱち吹き替えで下ネタやしょうもないギャグを連呼。
しかもチョイ役の謎の女一人を除いて、全員監督自身が直々に吹き替え。w(日本語吹き替えも同一人物w)
さらに口パクがあってない場面も盛り沢山。
(もはや全編が”吹き替えてみた”のMAD状態。)

既存のカンフーシーンを改変して原型が無くなった、物凄い悪ふざけなカンフーアクション。

新規のアクションシーンもアホ丸出しで、赤ちゃんがカンフーしたり、牛とマトリックス風なカンフーファイトを繰り広げたりする。
特に牛と戦う場面は動画サイトで公開され話題になってたので、本作を見てない人でも知ってる人が多いのでは。
(俺もそうw)

既存のキャラが歩く場面も加工されまくりで、ピヨピヨ靴鳴らせたり、オッサンがむせる場面で虫を口の中に入れたりする。
因みに、合成の技術は無駄に高いぞ!!!


とまぁそんな感じで全編に渡ってくっだらねぇ~展開の連続。
ギャグセンスも悪ふざけメインで下ネタ多めなので人によっては完全に合わないだろう。
ラストバトルは超展開だし、最後はまさかの次回予告で〆だったりするので、真面目にお話を追うなんぞ無意味です。w


正直、自分は下らない内容過ぎて個人的にはそこまでハマらんかったが、しつこいカットバック連発のギャグシーンや牛とのマトリックスバトル等、好きな場面は結構あった。

後、依存の映画をここまで手を加えまくり、ニコイチをかそういう次元を超えた映像技術は純粋に感心する。
正直、個人的には「ジェミニマン」とかよりも凄いと思うし、こういう合成技術はもっと勢いのある内容の映画で使った方が丁度いいと実感した。


まーハッキリ言って、物凄くくだらない。
人によっては完全にアウトで、怒る人も出てくると思います。
しかし、真面目にバカを貫き、こんな発想の映画を作り上げた努力は買ってあげたいですね。www

とりあえず、期待しすぎで見たら間違いなく失敗するが、馬鹿になってくっだらねぇ~映画を見てぇって時にはピッタリではないかと。w