似太郎

博徒外人部隊の似太郎のレビュー・感想・評価

博徒外人部隊(1971年製作の映画)
4.3
【虚無😔】

本作もやはりプレ『仁義なき戦い』として観るには最適。主演の鶴浩のアウトローな佇まいが一層際立っている実録やくざ映画。

今回の舞台はなぜか沖縄で、街を牛耳る組織との戦いを通し【男の犬死に】をクールに、時にパッショネイトに描いた暴力映画として機能している。

米帝(アメリカ🇺🇸)に支配された土地、沖縄を戦後の日本の象徴としてアイロニカルに描く深作欣二らしい鋭利な視点が垣間見れ誠に秀逸。徹頭徹尾ポリティカルな作品。

戦後日本のダークサイド、または労働運動をリンクさせた怒りと怨嗟が凄まじい男達による一大カタストロフが画面中に噴出する作品。ペキンパーの『ワイルドバンチ』と相似。中盤で悪役の若山富三郎が変な死に方をするのが難点だけど…。
似太郎

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