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D.N.A. ディレクターズカット版のkazukiのレビュー・感想・評価

3.7
H. Gウェルズ『ドクター・モローの島』
長編としては3作目の映画化。

モローはどうしても1932年のマッドサイエンティストとしての印象が強いが、今作のマーロン・ブランド版は、周囲を優しく包み込むような母性を強調したキャラクターで、反面自らの造った動物人間に恐怖も抱いている。現代版として良いアレンジでは無いだろうか?

モンゴメリーもそうだが、細かなディテールに彼らの狂人振りが垣間見えて面白みを増している。

1932年、1977年版と違い様々な動物人間を見られるのも本作の魅力。小さなマジャイとモローのやりとりはもう最高。

物語としても、狂気のモローと支配される動物人間という2極化だけでなく、動物人間側でも色んな立場がある事が丁寧に描かれていたりと、酷評されるような作品ではない。
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