ほぼワンシチュエーションながら完成度の高い作品。
ただ、中盤からトリックを想像できてしまったのがちょっと惜しい。
もっと主人公と一緒に騙されていたかった。
またクライマックスで犯人の動機が足早に語られるので印象に残らず、彼女にそこまで執着する理由としても少し弱いなぁと。
ただ、少ない登場人物と限られたシチュエーションで描くには大変おもしろい題材だったし、十分楽しめた。
「見た目に騙された」という話をよく聞くが、それほど晴眼者というのは視覚に依存しているものだ。
ある日突然視力を奪われたら…と誰もが自分に置き換えて考えてしまう作品だろう。