Nao

こぼれる記憶の海でのNaoのネタバレレビュー・内容・結末

こぼれる記憶の海で(2020年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

愛してる人に自分を忘れないで欲しい。

今そばにいる人が自分との思い出や、名前すらも忘れてしまったらどうなるだろう。
そこに存在意義はあるだろうか。

世界で「忘れてしまう病」が流行する、そんな世界線のお話。
忘れる側と、忘れられる側どちらも苦しいだろうから、とても切なくなる。

自分を守るために逃げる人もいる。
諦めないと、ずっとそばに居る人達もいる。
何が正しいともいえない、自分ならどうするかも分からない。
でもやっぱり人は、意識せずとも精神的な繋がりを求めているのは確かで、一方的な想いには限界があると思う。

この作品で1番好きなのは“再び出会う”こと。
最初分かっていなかったけど、海岸が2人の出会いなのか?…プールで出会った?という混乱があっての海岸で別れ、再び出会うという流れ。どちらも出会いに違いないんだけど、同じようで違う。
何度も互いに惹かれ合うのは素敵だけど、あと何度忘れてしまうのだろうと想像すると先はとてつもなく険しい道のりなのか…。

とても切ない再会にぜひ胸を締め付けられて欲しい。
Nao

Nao