サンダンス映画祭にて。
※追記 :映画祭版(米国公開のための再編集前)を鑑賞した感想。映画祭時点でのタイトルは「Eight for Silver」、米国リリースにあたり再編集されてタイトルが「The Cursed」に変わり、スコアとCGIも多少変更したらしい。以下は映画祭上映版の感想
面白かった。「ハイドリヒを撃て」「フローズンタイム」のショーン・エリス監督脚本。
フランスのジェヴォーダンを舞台に、狼男(ジェヴォーダンの獣)伝説と呪いをアレンジした伝承ホラー、ゴシックホラーの味わい。先住民に対する入植者の残虐行為が招いた代償。
序盤から戦争シーンで体部切断描写何度もあってうわぁ…ってなったけど。物語はその35年前の話へ。
19世紀、ある上流家庭の息子が謎の傷を負って帰宅後行方不明に。
あの不気味なカカシが出来た経緯、ローラン一家のやらかした事、銀の歯。それを考えると気味悪くて仕方ない。異様な雰囲気醸し出し、村人たちや子供は吸い寄せられるようにカカシのもとへ来るし、さらに謎の生物は出るし…
驚きはないが手堅くシンプルに不気味で恐ろしいホラーに、領主とロマ族の争いや蛮行、上流家庭に降りかかる呪いと惨劇をネチョネチョグロ描写で描く。
ローラン家の主のエゴにより生み出されてしまった怨念は表面的に食い止められても世代を超えて呪ってくるのだろう。
ショーン・エリスってファッションフォトグラファー出身だからなのか、画づくりが気味悪くてもとても美しい。映画製作では自身がシネマトグラファーも兼任。
しっかりした美しい絵の中に容赦なくグロいの入れてくる。
画面が暗めなので劇場か真っ暗な部屋で観るのが良いかも。
事件を調査する病理学者ジョン役のボイド・ホルブルックとてもよかった。スリーピーホロウのジョニー・デップを思い出すキャラクター。
キーワード
ジェヴォーダンの獣、ロマ族、ユダと30枚銀貨、カカサギの歌(古い童謡)
旧タイトルとUKタイトルの「Eight for Silver」はカカサギの歌の一部
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