ペコリンゴ

バトル・オールナイト 武装集団の襲来のペコリンゴのレビュー・感想・評価

3.3
記録。
血生臭い最期の夜。

『ダイ・ハード4.0』の制作総指揮を務めたアーノルド・リフキン制作であることが売り文句のメキシコ産ホラーアクション。

主人公は麻薬カルテルの税理士。彼は組織との縁を切るために、要塞の如きセキュリティと用心棒に囲まれた家で最期の取り引きに臨む。そこに現れたのは謎の少女と謎の武装集団。果たして彼らの正体・目的とは…。

恐るべき低い偏差値の邦題はさておき、個人的には案外楽しめた作品。言うほどノンストップってわけでもないアクションと、あまり効果的に思えないスプリット・スクリーンの乱発は鼻につくかもしれないが、そこはご愛嬌。ギャグだと思えば良いんですよ。

ネットが発達して久しい今、メキシコの麻薬組織の恐ろしさは平和ボケしたここ日本にも知れ渡る所。故に舞台となる要塞化した家ってのも説得力がある。しかしながらことフィクションの世界において要塞とは突入されるためにあるようなもの。その瀬戸際で繰り広げられる謎の武装集団と主人公一家との攻防はなかなか面白いのではないでしょうか。

なんで「ホラー」アクションなのかってのはネタバレなので言いませんが、とあるジャンル映画でもあるから。まぁ、たいそうな謎も驚きも無いけど、深いこと考えずに観る分には悪くない作品に思えました。