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コーダ あいのうたのkazataのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.0
『エール!』を踏まえた上で、評判がすこぶる良く、本年度アカデミー賞3部門(助演男優・脚色・作品賞)ノミネートの本作をウォッチしましたが……わかっちゃいるけどやっぱり泣いちゃう感動作でした!

まずは、酪農家から漁師に設定チェンジ(それ故に家族にとって主人公少女の存在がより重要度が高くなってるよね…)したのと、同級生との初恋エピソードの件を含めた"アップデート"力が秀逸で、この辺はオリジナル版よりも本作の方がエンタメ作品としてよりわかりやすく感動できるんじゃないかな。
(下ネタ含むコメディ演出も本作の方が展開の巧さを感じられて良き!)
(本作の方がより上手く"聾唖者ファミリー間の特殊な物語"と思わせて実は"親離れ&子離れを描いた普遍的なcoming of age物語"になっていると思う)

ただし、クライマックス含めて選曲センスも心地良きなんだけども……(趣味の問題ながら)やっぱり楽曲面に関してはオリジナル版の方がグッときたなぁ。

本筋とは関係ないけど、大好き映画『シング・ストリート』の主人公少年コナーことフェルディア・ウォルシュ=ピーロくんの成長した姿を見てジーンとしたけど……「イギリスを目指していたはずなのにアメリカに来てんのかい!」と心の中でツッコミ不可避でした(笑)
(あと、湖での"丸太キス"シーンも良いんだけども……そこはやっぱりオランダ映画『BOYS/ボーイズ』のそれと比べちゃうと弱いからもったいない)

ってか、『エール!』&『コーダ』と続けて見て思ったことは……なるほど、これは大好き映画『リトル・ダンサー』と設定&構造が一致してるから条件反射的に大感動しちゃうんだわ!と合点がいきました。
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