ヘンダーソン

タイガー・ウッズ/光と影のヘンダーソンのレビュー・感想・評価

タイガー・ウッズ/光と影(2021年製作の映画)
3.6
とにかく悲しくなる。タイガーウッズをかわいそうだと思った。栄光に満ちたゴルフ人生から一転、人からこき下ろされる人生は想像を絶する。

前半はタイガーの幼少期から栄華を極めるまで。ただし、そこにも父親アールからの異様な期待、そして干渉、裏切りが描かれる。
後半はスキャンダルに塗れるタイガーが中心。過剰に有名であることの苦悩を実際に知ることは出来ないけど、健全にみんなが求める対応を続けることの難しさは少し考えればわかる。ただただ単純に逃げ場が欲しかったんだろう。誰も信用出来ないのだから。

このドキュメンタリーにインタビューで答えている人達だって、言葉ではウッズを心配しているようなことを言っているが、どうしたってこんな場に出てきてプライベートなどを喋り散らかしている奴等は信用出来る人間ではないことはすぐにわかる。

要はこの映画も正統派ドキュメンタリーを気取っているけど、スキャンダルを楽しんでいる人に向けて作られているのだ。『光と闇』とあるがあまりに闇の部分に力を入れ過ぎている。

そういうことを考えさせられるという意味では価値のある作品。