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マイティ・マイツ ~12人の屈強な戦士たち~のGreenTのレビュー・感想・評価

2.5
恵まれない孤児たちが、フットボールを通して先生と触れ合い、希望を育てていくという実話に基づいた映画です。

世界大恐慌と自然災害で孤児が増加したテキサスのフォートワースにある孤児院に、ラスティ(ルーク・ウィルソン)とジャニータ(ヴァネッサ・ショウ)の夫妻がやってくる。2人は教師なのだが、ラスティはフットボールのコーチでもあり、孤児たちに自信を与えたいと学校医のドク(マーティン・シーン)がリクルートしてきたのだった。

多分設定は1930年代くらいなんだと思うんですけど、この頃は孤児たちは差別の対象になってたみたいで、親に捨てられた、親を亡くしたというトラウマを抱えた上に、この先一生いい仕事にも就けなけいし、生活は良くならない、みたいな絶望感を持って生きていたみたいです。

しかもこの孤児院は、フランクというサディスティックな先生が、子供たちを虐待しながら働かせて利益を得ていた。こういう孤児院のあり方を変えたいと、ドクはラスティを呼び寄せたらしい。

このフランクを演じるのが、90年代に胸糞悪い小物の悪党をやらせたら右に出るものはなかったウェイン・ナイト!

『26世紀青年』なんかやってたルーク・ウィルソンが、こんな正統派な役をやるとはなあ~って感慨深かったんですけど、あのテキサス訛りはOKなのかな?私にはただ聞き取り辛かっただけで、上手いのかなんなのかわからなかった。

ドクを演じるマーティン・シーンはやっぱ演技上手いなあと思いました。しかしすごいトシを取られて、縮んだ?!私ももうおばさんなので高齢者をバカにしているんじゃなくて、やっぱ人間は老いるなあ~と感慨深いものがあった。

話は王道で、フットボールに触ったこともなかった高校生くらいの子たちが、スポーツを通して生き生きしてきて、孤児だとバカにされていたのが、「アンダードッグが這い上がる」って言うのに感動したアメリカ中の人の注目を集め出す。

すっごいへたくそだったところから、だんだん上手くなる過程っていうのは、「モンタージュ」と呼ばれる、場面場面を繋げて盛り上げる手法で見せられているのですが、これが上手くない。ここだけスタローンに監督させれば良かったのに。モンタージュ上手いですよね、スタローン。また『スティン・アライブ』が観たくなってきた(笑)。

話はいい話なんですけど、クソ面白くもない話運びと、上記のような撮影とか編集とかもあんま面白くなくて、なんか「道徳の時間に見せられる映画」みたいだったのが残念です。

セリフとか結構笑ったり、ユーモアもあったんですけどね・・・

あ、あと、孤児たちの背景が、1人しかわからなかったのもつまらない原因だったのかなあ。もう少し1人1人がどういう経緯で孤児になったのかわかったら、もっと親近感が湧いたかも。

あ、でも、ハーディ・ブラウンっていうケンカっぱやい男の子を演じたジェイク・オースティン・ウォーカーって役者さんはなかなか頑張っていると思いました。

最後はネタバレになるのでコメント欄で!
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