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闘鶏師の恋のsonozyのレビュー・感想・評価

闘鶏師の恋(1967年製作の映画)
3.5
1960年代から70年代にかけてのアルゼンチンを代表する俳優・歌手だったというレオナルド・ファビオ監督作。白黒。
英題『The Romance of Aniceto and Francisca(アニセトとフランシスカのロマンス)』
アルゼンチン映画批評家協会賞: 4冠(作品賞/主演男優賞/助演男優賞/主演女優賞)

到着したバスから降りた女(フランシスカ)は歩き出し、店のウィンドウの「家政婦募集」の張り紙を見る。
バス停に佇んでいた男(アニセト)が彼女に惹かれ見つめ、互いにかすかに微笑むと、彼女に近づいていく。
場面は飛んで(この間何があったかは察してねの省略系。笑)ベッドで眠る二人。

相棒の雄鶏と小さな部屋に暮らし、闘鶏で生計を立てているアニセト。
家政婦の仕事を得た、信仰深いフランシスカ。
二人はアニセトの部屋で愛を重ねる。

ある夜の路上。闘鶏の相手の男と揉め刺されたアニセトは、その後逮捕されてしまう。
無事出所し、二人で移動劇団の芝居を見ている時、近くに座る妖艶な女(ルシア)がアニセトに視線を浴びせる。

水汲み場でたまたまルシアと再会したアニセト。
毎週土曜はダンスをしているというルシアと会う約束。
早速指輪もプレゼントしちゃう。そしてそれがフランシスカにバレる。(とにかく端折る編集。笑)

聖女のようなフランシスカを捨て、妖艶な娼婦のようなルシアに惑わされるアニセトは・・・
60分にまとめる速い編集、絶妙なショット、哀愁のラスト。いいですね〜
https://youtu.be/qZCzjSJVk4I

〈補足〉
ここにないのが残念ですが監督が2008年に本作をリメイクした『Aniceto』も観ましたが、こちらはバレエダンサー3人によるダンスシーンが素晴らしいカラー作品。
アニセト役が社交ダンス系ぴっちりオールバックヘアなので『闘鶏師の恋』の哀愁滲むフェデリコ・ルッピとイメージが違い過ぎますが(笑)、まだ幼さの残るフランシスカと、妖艶振りまきルシア、それぞれの女優が魅力的。
https://youtu.be/UIZkYweW3qU
こちらも
アルゼンチン映画芸術科学アカデミー賞: 8冠
アルゼンチン映画批評家協会賞: 9冠 ほか
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