かなり重い話だが題材は良し。
内容が内容だけに人には勧めにくい。
個人的には評価高し。
大人向け。
まず、精神的な病と震災関連の話に触れたくない方はここで離脱。
ご覧にならない方がいい。
あらすじは
解離性同一性障害の少女と人の心が読めるという大学生が出会い、その内の一つの人格にやばいのがいるんじゃね?
っていうお話。
原作は未読だが、実はこの物語大変大きな波乱を含んだ作品。
まず、阪神淡路大震災後と解離性同一性障害というかなりナイーブな内容を使用している事。
禁忌に触れている。間違いなく。
現在だと、この手の内容のものは恐らく、上映できないだろうと思う。
で、結論から言うと題材がとにかく良い。現実と虚構が入り混じっている混沌とした話。
震災によって身体及び精神に多大なキズを追ってしまった人々、その震災当時の様子を描いている事、実在する昔話、こちらはリアル。
対するは人の心が読めるというフィクションと昔話に登場する怪談話。
全てが入り混じる事により交錯するストーリーというのは創作話としては実に秀逸。
現実の問題に敢えて非現実を持ち込んで来たというタブーを恐れない姿勢がこの作品のモデルの良さの土台になっている。
問題はラストか、あと主人公。原作の終わり方はとてもいいらしいと風の噂で聞いたが読むかどうかは未定。
若いときの木村佳乃可愛い。
石黒賢、寺島進変わらない。
以下、少々ネタバレ
ヒロインちょろすぎませんか?
いや、まぁ、ストーリー的にはそれで正解なんだけど、どんだけ簡単に落ちるんだよ。
男が魅了された!とかならわからなくないけど。
あと、無駄に尺使ってるから終盤の急展開に無理がある。
原作は後味の悪い終わり方らしいけどそれで良かったと思う。
無難すぎてホラーっぽくない。
でも、題材は本当によく的確に探してきたと思った。