kazu1961

前科者のkazu1961のレビュー・感想・評価

前科者(2022年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-270
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋犯罪を犯す人達の負の連鎖。。。元受刑者からその連鎖を断ち切り“人間に戻れるように”奔走する保護士。。。人間の心の機微を見事に描いた、思ってたよりも重厚で素晴らしい作品でした。

🖋コンビニのアルバイトで生計を立てながら元受刑者たちのために奔走するヒロイン阿川佳代。真っ直ぐが故に微妙なバランスで保護士を務めているそんなヒロインを有村架純が見事に演じています。こんな重厚な演技もできるようになったんやと、魅入ってしまいました。

🖋犯罪の中でも誰かが寄り添って、誰かが耳を傾けてあげれば防げる犯罪もあるかと思います。そんな他社の痛みや苦しみに寄り添うことの大切さや人間らしさを痛感させられる、そんな作品でした。クライマックスに向かっては、悲しみと温かさに涙が止まらなくなりました。。。

🖋そして演技で定評のある、仮釈放中の元殺人犯を演じる森田剛と有村架純の2人の個性のぶつかり合いが本作を素晴らしいものにしています。

🖋本作、原作は「ビッグコミックオリジナル」にて2018年より連載中の香川まさひこ原作・月島冬二作画のコミック「前科者」。監督は岸善幸が担っています。

🖋全体を通して辛く悲しい展開が続きますが、それが故にラストの罪を犯した工藤の未来に寄り添う阿川の言葉が、明日を感じさせ心が温かくなりました。

😌Story:(参考: 公式サイト)
ふたつの仕事をかけ持つ阿川佳代、28歳。コンビニ勤務は至って平穏だが、もうひとつの務めは波乱に満ちていた。犯罪者の更生を助ける保護司という仕事で、国家公務員だがボランティアのため報酬は一切ない。それでも阿川は、次々と新たな問題を起こす前科者たちを、「あなたは崖っぷちにいます!」と厳しく叱り、「落ちたら助けられなくなります」と優しく励ます。「もっと自分の人生を楽しめば」と周りには言われるが、何があっても寄り添い続ける覚悟に一点の曇りもなかった。そんな中、阿川は殺人を犯した工藤誠を担当することになり、懸命に生きる彼を全力で支える。ところが、工藤は保護観察終了前の最後の面談に現れず、社員登用が決まっていた自動車修理工場からも忽然と姿を消す。折しも連続殺傷事件が発生、捜査線上に工藤が容疑者として浮かぶことで、これまで阿川が隠してきた過去や“保護司になった理由”が明かされていく。置いてきた過去に再び向き合う工藤、彼を信じてその更生に全力を注ぐ阿川。二人がたどりついた先に見える希望とは──?

🔸Database🔸
・邦題 :『前科者』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 2022
・日本公開: 2022/01/28
・上映時間 : 133分
・受賞 : ※※※
・監督 : 岸善幸
・脚本 : 岸善幸
・原作 : 香川まさひと、月島冬二「前科者」
・撮影 : 夏海光造
・音楽 : 岩代太郎
・出演 : 有村架純、磯村勇斗、若葉竜也、マキタスポーツ、石橋静河、北村有起哉、宇野祥平、リリー・フランキー、木村多江、森田剛

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
罪を犯した前科者たちの更生、社会復帰を目指して奮闘する保護司の姿を描いた同名漫画(原作・香川まさひと/作画・月島冬二)を、「あゝ、荒野」の岸善幸監督のメガホン、有村架純と森田剛の共演で映画化。保護司を始めて3年となる阿川佳代は、この仕事にやりがいを感じ、さまざまな前科者のために奔走する日々を送っていた。彼女が担当する物静かな前科者の工藤誠は順調な更生生活を送り、佳代も誠が社会人として自立する日を楽しみにしていた。そんな誠が忽然と姿を消し、ふたたび警察に追われる身となってしまう。一方その頃、連続殺人事件が発生する。捜査が進むにつれ佳代の過去や、彼女が保護司という仕事を選んだ理由が次第に明らかになっていく。佳代役を有村、誠役をこれが6年ぶりの映画出演となる森田が演じるほか、磯村勇斗、リリー・フランキー、木村多江らが顔をそろえる。主人公・佳代が新人保護司として奮闘し、成長する姿を描く連続ドラマ版「前科者 新米保護司・阿川佳代」(全6話)が2021年11月にWOWOWで放送。その後の公開となる映画版は、原作にないオリジナルストーリーで描かれる。
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