三隅炎雄

街が眠る時の三隅炎雄のレビュー・感想・評価

街が眠る時(1959年製作の映画)
2.9
長門裕之主演のモノクロ事件記者ものの一つで、これは大藪春彦が原作。ギャング映画的な虚構の枠内で演じられる大藪的なタフガイと長門の個性が噛み合わず、演出に迷いがつきまとう。
殺し屋の宍戸錠は、同年始まる渡り鳥シリーズの準備段階に入った感じで興味深い。全体にピリッとしない半熟卵以前の野口博志演出だが、長門と宍戸の格闘場面だけ突如ハードボイルド派の残酷強烈演出になって、ここは完全に宍戸錠が映画を乗っ取っている。
三隅炎雄

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