Sankawa7

ONODA 一万夜を越えてのSankawa7のネタバレレビュー・内容・結末

ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

Netflixにて

津田寛治さんが小野田寛郎の役をやるということで随分前から強く興味を持っていたが、かなり真実が歪曲されてるとか、左翼的などの論評を見て躊躇していた。

思い切って見てみたが映画として、想像以上に良かった‼️
井之脇海君演じる赤津くん生きててよかった✋

美化しすぎず、貶めもせず、実際は小野田寛郎氏らが激しく行ったフィリピン軍との戦闘行為などはほぼ描かれず、一万夜、29年間に亘るサバイバル物語がメインになっていた
また、小野田が最後までドン公(当時は通用されていた土人の蔑称)と蔑んだ現地人殺害、その報復での小塚死亡はしっかり描写されており、海外制作だからこそ出来たであろう客体化描写が秀逸だと感じた

カナルプラス制作でフランス人アルチュールアラリ監督、映像美やシュールさはさすがフランス映画的

津田寛治さんは思ったほど出番なく後段3分の1位

小野田寛郎と最後まで作戦行動を共にした小塚金七
遠藤雄弥/津田寛治
松浦拓也/千葉哲也
の役者スイッチで行った所がお見事。特に切り替わる場面が最高で違和感なくバトンタッチ🏝されていた

玉砕や自決が当然とされる帝國軍において、唯一秘密作戦の為の生き残り、敗戦したとしても再度奪回の時まで生き残りを使命とする中野学校の教えと陸軍別班‼️その教えを忠実に守った最後の軍人と云われる小野田寛郎の生き方は壮絶だった
(ドラマVIVANTが流行る前に既に別班の名前が使われてた)
またスパイ活動を行うため軍人臭を消すために普段からスーツ姿で外では民間人として過ごしながら訓練を受け受けた様が忠実に再現されていて驚いた😮

実際に小野田寛郎を発見した冒険家佐藤紀夫役に仲野太賀くんめちゃ似合ってた。バカっぽいが(すみません💦)驚くべき実行力を発揮‼️
元上官、イッセー尾形を連れてきての作戦解除シーンは身震いした🫡

リアルには破壊活動に関するフィリピンとの補償問題や、マルコス大統領からの特赦とか複雑な手続があったが、映画ではメランコリックに終わる。

しかし最後の津田寛治の顔つきと彼を見つめるルバング島の人々の目が忘れられられない。

皆まで言うなのフランス映画技法だなと思った。

しかし、津田寛治さんのなりきりぶりが凄く、あの顔はシン・小野田寛郎みたいなイメージだった
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