Fitzcarraldo

コンパートメントNo.6のFitzcarraldoのレビュー・感想・評価

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)
2.8
第74回カンヌ国際映画祭(2021)グランプリを受賞した“カウリスマキ監督に続くフィンランドの新たな才能”と云われるユホ・クオスマン監督脚本作品。

ロサ・リクソムの同名小説が原作。


これまで見れなかった分を取り返すように義務感をもった逸る気持ちで日比谷シャンテから移動して、この日連続3本目となる映画鑑賞…とにかく眠い。結局、3本立て全て途中で寝てしまった。

1日に詰め込みすぎて脳が疲弊しているのか?劇場で寝てしまうことはよっぽど面白くない限りあまりないのだが…こんなにも毎回寝てしまうのはこちらに原因がありそう。トータルにすると4本連続で寝てしまっている。

4本とも悪くはなさそうなのだが…なぜか興味が薄れてしまう。キャラクターの所為なのか?展開のせいなのか?とにかく眠くて眠くて仕方がない。


ペトログリフとは?
北極圏にしかないのか?
この説明はあったような?うとうと夢見心地だったので見逃してしまった。

わざわざ何日もかけて目的地の駅に着いたのに、冬は通行止めだからペトログリフは見れないとフロントの愛想ないお姉さんに言われる。そして他のツアーを紹介される。

考古学者はヘリコプターで行くのだとか…
それをリョーハと連れの友達がクルマで特に労せずして行けるのは何なの?

通行止めの描写とかありました?割とすんなり行けてた気がするが…ホテルのフロントのお姉さんがいい加減なことを言ったってことなの?なんだろ寝てたからわからないのか?

そもそも、この物語の時代設定はいつ頃なのか?スマホがない時代?

ユホ・クオスマン監督
「リクソムの小説の舞台がロシアだったのが理由ですが、時代設定は変えました。1980年代末だったところを、90年代末に。フィンランドとロシアは隣国で、複雑な歴史がある。民主主義の非常にいい政治家が暗殺されてしまった背景などを反映しました」

その国の歴史に疎い外国人の私からしたら、この時代描写では非常に分かりにくい。もう少し分かりやすい説明が欲しかった。寝てたから分からないだけなのかもしれないが…


そしてあの海岸沿いにあったのが見たかったペトログリフなのか?ところどころ寝てしまったから、私の中では結局ナゾのまま終わってしまった。

とうに大人の男女がロシアの猛吹雪の中で雪合戦するかね?彼らからしたら、雪なんて何の珍しくもない当たり前の光景だろうに…そこでプロレスごっこみたいなのするかね?

日本でいうところの波打ち際で男女がバシャバシャ水をかけ合うのと大差ない稚拙な描写ではなかろうか?


恋人にドタキャンされ、地球最北端の駅へ向かう寝台列車に1人で乗り込んだ学生ラウラ。彼女は6号コンパートメントで粗野な炭鉱夫リョーハと出会い、交流していく…。

このリョーハとの距離が縮まっていく過程がどうもうまくハマらない。もっと葛藤や諍いの果てに縮まっていくのかと想像していたが、ペトログリフの一件と同じく割とすんなり仲良くなっている印象である。

特に粗野な感じも受けなかったが…
もっともっと荒くれ者な感じでも良かったような…

ラウラはバイセクシャル?どっちもいけるの?女性の恋人から軽くあしらわれたから、リョーハに何かしらが芽生えたのか?それとも単にバイセクシャルなのか?

女性の恋人がいるという設定が、余計にややこしくする。もっとシンプルで良かったような…男女の互いの距離感の差、その違いに焦点を絞ればよかったような…レズビアンなのかバイセクシャルなのか?そこで複雑になってしまった。

レズビアンから見る男と、バイセクシャルから見る男は、感じ方に差が出るはずである。寝台列車で相部屋なのだから…単に粗野な男だから相部屋が嫌なのではなく、その前に単純に性差で同室というのはどうなんだろう?

ラウラがネコとタチかでまた男性に対する意識には違いが出るはずである。
その辺もよく分からない。

うとうと寝てしまったからなのか…にべもなく2人の距離は縮まっているように感じた。随分と簡単だったような?もう少し何かしらエピソードが必要なのでは?またしても寝てたから分からないのか?

そもそも登場人物に全く興味が出ないのが致命的な気がする…なぜ、こんなにも興味が薄れてしまうのか?美人でないから?私はルッキストなのか?

スクリーンを注視する力が、時間と共にドンドン削られていくのはなぜか?自分の所為か?コロナの後遺症か?単に寝不足?とにかく興味が沸かないのは問題である。

映画が嫌いになってしまったのか?
なにか映画に対する見方に変化がある気がしてならない。作品どうこうの問題ではなく、自分側に何かがある…。
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